北アメリカ航空宇宙防衛司令部(NORAD)は、毎年サンタクロースを追跡している。
北アメリカ航空宇宙防衛司令部(North American Aerospace Defense Command)、通称ノーラッド(NORAD)。ここは、アメリカとカナダが連携して運用している連合防衛組織で、北アメリカの航空や宇宙に関して、観測または危険の早期発見を目的として設置されている、らしい。平仮名で書けば「きたあめりかこうくううちゅうぼうえいしれいぶ」となる。読んだだけでも凄そうだ。
で、なんで有名かというと、ここ、毎年この季節になると、サンタクロースを追跡してるんですね。
簡単に経緯を説明します。1955年 コロラド州にあるデパートが「サンタと話ができるよ!」って広告出したんです。そして、ある少女が電話をしたんですが、間違った番号にかけてしまった。その番号は、NORADの前身となるCONAD(中央防衛航空軍基地)のシャウプ大佐に繋がる、司令官用直通電話(ホットライン)だったんです。CONAD側も、そりゃホットラインにかかってくるんだから、何事かと緊張感あるでしょう。電話口では「サンタさんですか?」って聞こえてくるんですから。
しかしシャウプ大佐は動じることなく、少女の夢を壊さぬよう機転を利かせ、サンタがいるであろう北極から何か飛び立った形跡がないか、部下に調べさせ、そして司令官は電話で少女に、「レーダーで調べた結果、サンタは北極から南へ移動した形跡がある」と伝えたそうです。この粋な計らいが、後に子供たちの夢をつなぐプロジェクトになっていくんですね。
北アメリカ航空宇宙防衛司令部では、この時期になると毎年恒例のようにサンタを追跡します。そのプロジェクト『NORAD Tracks Santa』が今年も動き始めたようです。プロジェクト内では、サンタクロースの事を「ビッグ・レッド・ワン」とも呼んでいます。
サンタ追跡は、今年で64周年だそうで。ホームページでは、サンタをリアルタイムで追跡するそうです。ホームページでは、北極圏でのサンタ村の様子(?)をうかがうことができます。右下にあるカウントダウンは、サンタ追跡までの時間です。是非リアルタイムでみたいですね。なにせ、衛星やらミサイルやら追跡している力で、サンタを追跡するんですから、強力です!リンクはサンタを追跡するNORADのホームページです。
2013年のこのビデオ見ると、めっちゃカッコいいんですよね。
どういった経緯で、今のような『NORAD Tracks Santa』になったのか、いろいろ話が盛られていたりもするようで、何がどこまで真実かはわかりませんが、このディスカバリーチャンネルの記事が、比較的淡々と語っているように感じました。リンクはディスカバリーチャンネルのリンクになります。
https://www.discoverychannel.jp/0000044758/
この記事の最後に書かれている文章を引用します。私はこの文言と同じ意見、激しく同意、というところでしょうか。「はじまりがどんな理由であれ、クリスマスに子供たちを笑顔にしているキャンペーンであることは間違いないようだ。」
余談ですが。
2015年、米上院軍事委員会でテロ対策の公聴会が行われていた場で、和ませるような一幕があった、という話です。引用します。
トム・コットン議員(共和党)が「NORADと空軍は今年もサンタを追跡する準備が整っていると、この国の子どもたちに約束できますか」と質問したところ、統合参謀本部のポール・セルバ副議長は、「全容は把握できていないものの、私の知る限りでは、トナカイたちはたっぷりのオート麦を与えられ、いい子でいた子どもたちに贈り物を届ける準備ができている」と応じたという。
参考記事(CNNの記事にリンクします)
https://www.cnn.co.jp/fringe/35074738.html
音楽でもピアノの話でもないんですが、夢が、たくさん、あるじゃないですか。