「クラシック音楽 – 中世 -」西洋音楽の歴史をざっくり見ていく1

「クラシック音楽」を時代ごとに主な要素だけ記述してます。

 ポピュラー、ロック、EDM、いろんな音楽があります。そんな中、クラシックは苦手、難しい、と感じる人が多いと言えます。なので、興味ある音楽はクラシックじゃないけど、知識として知っておいた方が良いかもしれない、そんな内容を記述をしておきます。

 クラシック音楽の歴史は、様式や時代で大きく6つの時代に分けて記述します。時代区分は様々な説があり、これが正解というものはない。楽しむクリエイターにとっては、おおよその感覚、でいいんじゃないかと考えています。

1 中世 (400年頃~1400年頃)
2 ルネサンス (1400年頃~1600年頃)
3 バロック (1600年頃~1750年頃)
4 古典派 (1750年頃~1820年頃)
5 ロマン派 (1820年頃~1920年頃)
6 近代、現代 (1920年頃~)

  

|中世

この時代で、チェックしておきたい3つの話

1・クラシック、の意味
2・中世の音楽って、どんな音楽?
3・音階が、独特なんです

1・クラシック、の意味

 クラシックとは、古典という意味。歴史が長く、格式のあるという意味にも使われます。芸術や文化にも多く使われます。

 一般的に、西洋の伝統的な音楽は「クラシック」と呼ばれています。しかし、歴史も長く、その中で様々な形式、様式の変化があり、時代によってクラシック音楽のイメージは大きく変わっています。

 時代とともに音楽の変化を、ユニークに、そしてわかりやすく変化を表現している動画があるので、載せておきます。クラシックだけに留まらないところがいいですね。

  

2・中世の音楽って、どんな音楽?

 音楽の中心と考えられているのが「グレゴリオ聖歌」です。教会で歌われていた「聖歌」を基本とし、ここからクラシック音楽の基盤が作られていったと考えられています。単旋律のシンプルで短いものからはじまり、徐々に複数の旋律を持ちはじめ、そこから音が重なることで、徐々にハーモニーを生み出していく時代です。

  

 この時代の代表的な2人の作曲家、ギヨーム・ド・マショーとジョン・ダンスタブルを取り上げます。以下の動画から、音楽を聴いてみてください。現在の音楽とはかなり違った印象を受けると思います。

ギヨーム・ド・マショー (1300頃-1377) 『ノートルダム・ミサ曲』

 伝統的な教会音楽では、8度や5度が中心。三度の音程は多くはなかった。

ジョン・ダンスタブル(1390頃~1453)

ダンスダブルは、3度、6度を用いた和声法”フォーブルドン”をヨーロッパ大陸に伝えたと言われている。

 

 

 3・音階が、独特なんです

 現在では長調、短調という2つの音階を基本とした音楽が主流ですが、中世の時代は「旋法」という概念が使われ、現在とは異なります。「教会旋法」と呼ばれます。

 どのような音階なのか、以下に名称を記載しておきます。独特な、何か厳かな雰囲気を感じる音階ですので、初めて耳にする言葉だとしたら、一度聴いてみることをお勧めします。

  • 第一旋法:ドリア旋法
  • 第二旋法:ヒポドリア旋法
  • 第三旋法:フリギア旋法
  • 第四旋法:ヒポフリギア旋法
  • 第五旋法:リディア旋法
  • 第六旋法:ヒポリディア旋法
  • 第七旋法:ミクソリディア旋法
  • 第八旋法:ヒポミクソリディア旋法

 イオニア、エオリアという長調、短調につながる音階は、少し後に登場します。また、現代の記譜法はグレゴリオ聖歌のネウマ譜から発展したものとも言われ、現在の音楽スタイルの基本となっていると考えられます。

   

ポピュラー分野でのクリエイターにとって

 この時代の音楽は、現代で考えれば、独特な響きや旋律を持っている。旋法は、ジャズ理論でいう「チャーチモード」といわれる元になっている。独特な雰囲気をどう捉え、生かすか、そこがポイントになると思われます。いくつかチェックしておきたいポイントをまとめておきます。

・音階が違う

 現代で使われている、主流とされる音階は、長調、短調。しかし、この頃の音階は教会旋法と呼ばれ、その音階ゆえに独特な雰囲気がある、とも言える。現在では、ジャズ理論の中でチャーチモードと呼ばれる音階が、これにあたる。

・楽譜

 ネウマと呼ばれる記号で書かれた「ネウマ譜」の存在。音楽を書き記し、他の人々に伝えていくことのできる方法、これも確立したのはこの頃と言える。ルネサンス後期では、印刷技術も発達したことから、広く広まることとなる。

  

教会旋法を使った名曲も、少し紹介しておきます。

・ドリア旋法

Simon & Garfunkel – Scarborough Fair

  

Erik Satie – Gymnopédies  

   

他にも、たくさんあります。曲全体でなくても、間奏のソロ部分で登場したりと、興味深い響きを作ることができますね。

  

 昔のヨーロッパの雰囲気を出したければ、教会旋法を利用するとイメージが湧きやすい。長調、短調といった枠を外れて、旋律で少し面白みを出したい時に、チャーチモードを使ってみるのも一つの手かな。

 

 続きは、また。

 ↓ ゴンさんのリンクになります。  

  

↓ その他の時代をチェック

西洋音楽(クラシック音楽)の歴史をざっくり見ていく

 

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